★ サムネは物販購入品の写真を使用しています
ハローこんにちは。
オスカル様推しの尾宅野リッカです。
2025年1月31日公開の映画「ベルサイユのばら」。
初日に見て来ました。
ああ、私は、この日を、どれだけ待ち侘びたことでしょう🥺…(マリーアントワネット口調)
ベルばら50周年記念イベントの時からずっと楽しみだった、令和の劇場版!!

映画のイメージ (from 物販のクリアファイル)
今回は挿入歌とともに構成されたミュージカル映画で、これまでのベルばらとはまた違った魅力が詰まった作品でした✨
- 映像&サウンドが令和らしくて華やか!芸術感!
- 令和アレンジと原作リスペクトのバランスが絶妙!
- オスカル様とアンドレの恋愛描写には涙が止まらない!
ということで結局その日のうちに2回見に行っちゃいました。やっぱこうなるよねっ。
ただ、上映時間が2時間と短かったため内容がカットされすぎていて、原作ファンにはどうしても物足りないという欠点もあり・・・。

では、作品の感想を「良かった点」・「良くなかった点」とに分けて書き綴りますね。
ネタバレあんまり無し、がっつり原作ファン目線のレビューですが宜しくお願いしますー!!
【感想】良かった点
令和ならではの再現が素敵
「おいアンドレ!ベルばらが令和で復興だとよ!こりゃ楽しみだ!」
くらいに思っていたんですが、完成度が想像以上でした。何しろわたくし2回見に行ったので。
映像やサウンドの華やかさは予告動画で既にお分かりですが、それだけじゃない。
各キャラクターごとにミュージカルパートが設けられていて、そこが完全に令和オリジナルなんです!
収録されている劇中曲は全15曲で、声優陣がそのキャラクター場面場面での心境を歌っています。
まるで舞台のように(´▽`)~♪
(中でも私の推し曲は、アントワネットのソロ曲「Ma Vie en Rose」。王宮の贅沢生活は楽しいけれどどこか淋しさを感じる・・という気持ちが可愛く表現されています)
上映時間は2時間で、ミュージカルシーンの占める割合が多いため内容こそ薄くなっていますが、ベルばら本来のストーリーの輪郭はうまくなぞられています。
- 起承転結がシュッとまとまっていてるので見やすい
- ミュージカル気分でノリノリ
ということで、ベルばら初見の人でも雰囲気楽しめると思います✨
↑劇中曲のCD予約販売中。私も買おうか悩んでいます。
オスカル様とアンドレの恋愛描写が映像で一層泣ける
十何年もの時を経てやっと愛し合うオスカル様とアンドレ。
小さい頃からの信頼関係が愛に移り変わっていく経過が、映画だとノンストップで見られてジワジワきました。
あのシーンもこのシーンも原作でとっくに知ってるはずなのに、
なんで涙が止まらないのぉ―――!!😭😭
原作だと2人の愛を交わすコマがよく「詩」で綴られていて読んでて小っ恥ずかしかった(こんなこと言ったら怒られそう)のですが、映像で見るとその「詩」こそがいい雰囲気をかもし出していまして。

今回の映画はアンドレ視点が強かった気がします。
いつも隣にいるアンドレがオスカル様を見守る眼差しは、とても暖かい。アンドレの言葉ひとつひとつが優しい。
「影」とは、光と片時も離れることができないという意味。今になって分かったぞ、こんなに深い言葉だったんですね。
(↑ 映画に感銘を受けて作ったポエムです。見たら忘れて下さい)
また、「オスカル様とアンドレが天国で結ばれるシーンが見たい!」という私の願いが叶いました。原作もアニメも淡々と終わってしまったから淋しいって思っていたんですよね🥺
令和にこのシーンをスクリーンで拝めて、とても嬉しかったです。
白目シーンが出た!
ベルばら原作の名物といえば「白目」!アニメ版では無かったんで嬉しいです。
白目は現代でギャグっぽく使われているから出ない気がするー😢と思っていたのですが!待望の白目!2回だけ出ました。

劇場版では白目シーンが減った分、
(゚Д゚|||) ←こういう縦線が多く出ましたが時代錯誤感は意外と無く
(✧д✧ ) ←こういうキラーン目も出てきて、心の中でガッツポーズでした。笑
潔く去っていくジェロ―デルがカッコイイ
ジェロ―デルがオスカル様に求婚して断られるところだけは省略されなくて良かった。
ジェロ―デルの求婚は、オスカル様がアンドレへの気持ちを自問するきっかけになるんで絶対に外せない要素です。
それにしても、「好きな人が不幸になるのを見たくないから身を引く」とう決断をしたジェロ―デル、なんとカッコイイんでしょうか・・・😭
原作だとナルシだし貴族トークでアンドレを痛めつける(本人はいじめてるつもりは無いっぽい)のであんま好かんキャラでしたが、劇場版はトゲが無くて一気に好感度上がりました💕
【余談】ジェロ―デルの秘話を見たい方はエピソード編(↓)をご覧ください。何度も出てきて最後は神に近い存在になってます(意味深々)。

ナポレオンがちょっとだけ出た!
一瞬だけの超スペシャルゲスト! 未来の皇帝ナポレオン!

実際はあの場所でオスカル様とすれ違っただけで、お互い何者なのか気づいていない様子でしたが、スタッフはきっとナポレオンだけは描きたかったのでしょう✨
原作ファンにとっては次作への「主役交代」の超伏線ですもん!
なお原作第7巻では、オスカル様がナポレオンを見て「あれは、鷲の目だ!」と青くなっていましたね。なんというポテンシャル・・
ところで、バスティーユ牢獄襲撃シーンでずっと空を飛んでいた鷲はもしや、革命の1ページを見下ろすナポレオンだったのでしょうか?(これはさすがに考えすぎかも。笑)
↑その後のナポレオンが主人公の物語。ベルばらより現実的ですが、おススメです。
子供が死ぬシーンが無くて「ホッ」
原作では子供が数名死にます(自殺含む)が、映画ではそんな可哀想なシーンが出てこなくて良かった・・・。
出したら保護者から嵐のような文句が来るのは自明だからか、脚本を時代に合わせて書き換えくれたのでしょう。
坊やがあの超むかつく貴族に銃殺されなくて済む設定にしてくれて感謝です💦
欲を言えばあの貴族には誰かケリ入れて欲しかったなぁ。
ルイ16世のアントワネットへの「愛の形」
妻アントワネットの不倫を知っているのに許す理由。これこそがルイ16世の「愛の形」なんですよね。
(理由は一国の王という身分にも起因するんですが、内容を本気で書くとまんまネタバレになっちゃうんでこれ以上は控えます)
原作通り、地味で内気だけど勤勉で国民想い。王族なのに私欲が無い。穏やかな心を持つ方です。
アントワネットへの愛を綴るとき自分を男性として過小評価していますが、そんな、とんでもないですよ陛下ぁ―!😭
あなたきっと婚活市場にいたらモテモテですわよっ!
ジェロ―デルもですが、今回の映画でルイ16世の魅力をしんみり分かって頂ける方は多かったことでしょう♬
【感想】良くなかった点
オスカル様が息子として育てられた理由が省かれている
初見の人は、そもそも「何でオスカルは男装しているの?」ってなりません?

本来のベルばらは、赤ん坊オスカルを父親が抱き上げて「将軍の家に女なんていらん!よぉし、今日からお前は私の息子だ!分かったな!(セリフ一部改変)」と言う衝撃の場面から始まるというのに。
序章を無くすのはいかんぜよ:;(∩´﹏`∩);:
ベルばらはオスカル様が自分の性に宿命にと葛藤しながら生きていくところに意味が詰まっているのになぁ~。。
ロザリーの出番が少なさ過ぎてガーン!
原作では準主役のロザリー。オスカル様の妹のような存在のロザリー。踏まれても踏まれてもめげないロザリー。
なぜあんなに出番が無かった・・。
本当にただの通りすがりの少女として1シーンしか出てこなく、セリフも超少ないし、ベルナール(原作で夫になる人)との交わりもない。

オスカル様が亡くなるときは隣にいて欲しかったな。最期に側にいたのがアランだけというのはちょっと・・。
春風(=ロザリー)のいないジャルジェ家は淋しいんで、ミュージカルを削ってでも出番を作って欲しかったです😢
アントワネットの内面の良さが伝わりきらない
見る人を虜にしてしまうアントワネットの愛らしさはとても良く伝わってきました。平野綾さんの声もソロ挿入歌も凄く可愛かった。
ですが、当映画ではアントワネットが本来持つ性格的な魅力は特に感じられず、飾り人形とまではいかなくても「可愛い担当」で終わってしまっています💔

原作では、革命の狭間で王女として少しずつ成長していくアントワネットが地道に描かれているのですが、映画では細かすぎるのか省かれていました。
オスカル様が亡くなってから始まるアントワネットの真の物語(第9巻丸1冊使われている!)も存在するのに、映画では史上の事実という形で字幕で伝えられているだけで、実質オールカットという😓
結局「マリーアントワネット=贅沢王妃」のイメージしか残らないのはとても残念でした。
フェルゼンとの恋愛も未完っちゃ未完。愛を語り合うシーンは映像化されるとありきたりな不倫ドラマっぽくて冷ややかな目で見てしまうというか・・
あと、オスカル様とアントワネットのお別れシーンに感動が無いですよね。長年あたため合った友情がついに壊れる瞬間なのに、アントワネットは眉をひそめて扉が閉まるという、なんとも後味の悪いお別れでした💦
【余談】アニメ版のお別れシーンは夕日の下(第36話)。もう永遠に会えないのは分かりきってるのに、外国語で「また会いましょう」と言葉を交わすところ、切なくて泣けましたよね。
ベルばら三大悪女がほぼ出てこない
アントワネットを追い詰める三大悪女の出現状況↓↓
- デュ・バリー夫人:最初のダイジェストで5秒くらい登場。アントワネットをいじめてるけどセリフ無し
- ポリニャック夫人:賭博にふけるアントワネットの横に一瞬それらしき人物が写ってる
- ジャンヌ:影すら出てこない
(なおこの三人は歴史上本当に存在する人物です。アントアネットよ、どんだけトラブル体質(;´Д`))
デュ・バリー夫人は王女アントワネットの最初の試練なので、声くらい聞きたかったなあ。顔がずいぶん普通になってるのも気になりました。あの「娼婦からのし上がってきた」って感じの鋭い目つきが良かったのに。
ポリニャック夫人は長年アントワネットにまとわりつく金魚のフンゆえ、描きにくかったんでしょう。
ジャンヌは首飾り事件(詐欺事件)が複雑で30分は持ってかれるので仕方ない。
諸々の事情で中ボスがいないベルばらは淋しいですが、まあ総じて
「悪女はミュージカル映画にお呼びでないんだ!これで良かったんだ!」
と考えておきましょう。
「生涯ただ一度のドレス」は出てきたけれど・・・

参考:入場者特典の原稿第一弾
オスカル様が人生最初で最後のドレスを着て(!)正体を隠してフェルゼンと舞踏会で踊る、あの名場面。
曲だけ流れてセリフが無かった!エーン😭😭
オスカル様がフェルゼンへの片思いを断ち切るシーンは、フェルゼンの言葉で紡ぐんですよ(私はオタクだからセリフひとつひとつを覚えている)
言葉が無いと薄っぺらいじゃんこの舞踏会・・そもそもドレスの意味って?とガッカリしてました。
今こそ原作を読んで欲しい!アニメも見て欲しい!
劇場版の良くなかった点もぶちまけましたが、これって全部、「内容が端折られ過ぎてる」という不満なのです(笑)

今期の映画はベルばら入門編としてはとても良作だと個人的には思ってますが、
ネットで見ると古参ファンからは「内容が薄い!」「ミュージカルは要らない!」「こんなのベルサイユのばらじゃない!」「ひどい!」などなど、厳しい評価が多いこと😵
(スタッフ側も原作リスペクト死守のために内容の取捨選択は頑張ったらしいですが、上映時間中に100%のベルばらを出し切るのは不可能だから致し方ない。アンチが付くこと覚悟の上で制作したんだと思います)
今こそ言いますが、原作は、今回の映画でカットされていた場面も全部含めて面白いんです!
ロザリーとかっ!首飾り事件とかっ!
つい歴史を調べてしまうほどの面白さなので、初見の方も昔の読者もぜひ一度原作を手に取って読んで欲しいです♪
「原作の感想を知りたい」という方はいつでも下の記事へいらっしゃい★
↑ 今読み返してみると内容薄くて恥ずかしいんで多分書き直します
また、昭和に放送されていたアニメ版もロマンがあって大変素晴らしい!
絵が全体的に暗くて恐いんですが、「悲運」の感じが大変美しく、そして内容ははっきり言って映画より面白いです。

原作に無いオリジナル展開がありますがハズレなし。見てみて下さい👍

(※ 本ページの情報は2025年2月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。)
映画版にもハマった原作ファンから最後に
原作ファン視点で批判こそしちゃいましたが、やはり令和の映画もとても良かったです。
ミュージカルシーンとともに新たな角度からベルばらワールドを楽しむことができ、ファンにとって凄く幸せな時間でした✨

令和アレンジと原作リスペクトのバランスもgood!
芸術あり・涙ありの映画ベルばら。この世界を何度でも見たい・・・
と言うファンも多そうだから、DVD出たら即売り切れる予感。いつでも買える準備をしないとですね😁
ちなみに、「2時間は短いからせめて前編後編に分けてほしかった」と言う声もありますが、私的には、アンドレの長く深い愛を途中休憩無しで見られたから1本にしてくれて良かったと思っています。
じゃなきゃ泣けなかったかも(´・ω・`)
それでは、ごきげんよう🌹🏰
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