ハローこんにちは。
尾宅野リッカです。
今回ご紹介するのはこんな本です。
アイドル受験戦記 SKE48をやめた私が数学0点から偏差値69の国立大学に入るまで
「アイドル」と「受験」って対極的でインパクトありますよね!
表紙の美少女がもちろん著者さん。元SKE48のメンバーのひとりである菅なな子さんです。
さて、皆さん気になるでしょう「偏差値69の国立大学」とは・・・
ズバリ!
名古屋大学です!!
売れっ子アイドルから旧帝大って・・!!!
しかも 現 役 合 格 ですよ!!
( Д ) ⊙ ⊙
なんと受験勉強は、SKE48卒業後の高校2年生の冬からスタートしたそうです。
実質1年と数カ月の勉強期間で旧帝大合格って💦
( Д ) ⊙ ⊙
その合格の実態とは・・・!?
実に興味深い「山あり谷あり」がぎっしり詰め込まれていますが、高学歴マウントとか感じずにスッと読める本です。
「死ぬ気で頑張れば無謀なことだって達成できちゃう!」と、勇気とヤル気を分け与えてくれます。
少しでも気になった方のために、感想をお届けしますね!!
Contents
著者の菅なな子さんはこんな方
- 中学3年生で2011年、SKE48オーディション(5期生)に合格
- プログラミングによる自作の「ななロボ」と共にテレビ出演し、「ロボ女」キャラとして注目を集める
- 学業専念のため、高校2年生冬(2013年)にアイドルを引退
- 名古屋大学・経済学部に現役合格
- この本が出版された2016年頃、大学生にして公認会計士資格取得のための専門学校にも通学
- 大学卒業後、広告代理店の大手企業に新卒で入社
何と凝縮された人生・・・
この本はこんな方に読んで欲しい
- お勉強で「喝」を入れたい方 (←模範解答)
- 何かしら、これから「頑張りたい!」を持っている方
- 努力のやり方を知りたい方
- アイドルオタク (←模範解答)
この本の印象に残った点や見どころを、感想含めてご紹介
本の前半は菅さんのアイドル時代、後半は受験生時代で構成されています。比率的には、前半:後半=4:6です。
具体的に印象に残った点や見どころを、本の内容に沿って、感想とともにご紹介しますね。
当時のSKE48オーディションのネタバレ少しあり
48グループのファン必見です!
書類審査から最終審査まで、当時はどのようなことが行われたのかが綴ってあります。
5期生オーディションは応募者数5,988名で合格者数16名(ってことは倍率は374倍!)だったそうですが、
小学生の時からダンスが得意だった菅さんはけっこうあっさり合格されているように見えました(歌の練習はカラオケに通ってけっこう頑張ったらしいですけど)
難関大学の受験よりもはるかに高い倍率なはずなのに凄いですね(゚Д゚;)💦
アイドル業は想像を絶するほどに凄まじい
学校が終わると、ほぼ毎日レッスンという日々が始まった。電車に乗って一時間くらいかけて、栄の近くのレッスン場に通う。夕方から三時間くらい歌やダンスのレッスンを受けた。
毎晩、家に帰るのは十時頃になっていた。
ようやくリハーサルを終えると、一人だけ控え室に走って戻って大急ぎで着替え、最終の新幹線で名古屋に戻って、翌日のテストを受けた。
いや、これ過労死モンですよね。
売れっ子のアイドル業は相当体力が無いとできないはず! と、読んでいて感じました。
学業とアイドル業の両立はさぞかし疲れたでしょうね。当時の成績はボロボロで、進級はボーダーラインぎりぎりだったらしいですし。
しかも仕事の一環で、ブログ・メルマガ更新のノルマが1日に何個もあったとは・・・💧
私も接客業をやっていたから分かりますけど、SNSの更新って地味に大変なんですよね。
「売れっ子アイドルは気楽でいいよな~」と思っていた昔の自分、本当に何も知らなかったし軽率でした😥
このように毎日がどんなに大変でも、もともと真面目な菅さん。持ち前の打たれ強さと得意のダンスで、トントン拍子に研究生から正規メンバー、そして選抜メンバーへと昇格していきました!
アイドルを辞めて大学進学を決心!目指すは難関の名古屋大学!
実はもともと芸能界志望ではなく、SKE48のオーディションも一種の成り行きで受けた菅さん。
高校二年の2学期には、他のメンバーが死ぬ程の努力でキラキラし出していくのを見る一方で、自分はアイドルとしての「潮時」を感じ始めたていたのだそう😢
そんな中、アイドルの裏方を支える社会人達の姿を見ていくうちに、広告代理店系の会社で働きたいと思いを募らせていきます。
そして「広告代理店の職に就きたい」という意思を固め、大学に行く決心します。
(大学進学を「敷かれたレール」目当ではなく、将来やりたいことが明確になった上で決めたのがカッコイイですよね!)
目指すからには超難関国立大の名古屋大学!(←偏差値69💦)という極端さからも、只者ならぬ意気込みと度胸を感じました。
受験勉強に対する精神力の強さが凄い
国民的アイドルから週7日予備校通いのガリ勉に大きく方向転換した菅さん。
約2年に及ぶアイドル生活で実質2年の学力ブランクを抱えていたので、高校2年の12月の時点で英語はbe動詞の復習からスタートしたそうです(゚Д゚;)
この時の英語の偏差値は43でしたが、予備校の閉館時間ギリギリまで居座って勉強し続けた効果で、じわじわと成績を上げていきます(後述)。
SKE48の活動で、ハードな生活には慣れている。
国立大学はただでさえ受験科目数が多くて大変なのに、菅さんは(スタートが遅れた分だけ)勉強時間が他人より圧倒的に足りない。この焦りで精神崩壊を起こさなかったのが凄いですよね・・・。
しかし、高校3年の6月に受けた「センター試験本番レベル模試」で衝撃の結果が。
数学が0点 だったそうです!!😱
0点を取っても菅さんは強いんですよ。こんなにキツい現実を突きつけられても志望校を下げるという発想が出てこなかったし、その後の模試の結果がいくら悪くても「次頑張ります」という風に切り替えが早かったんです!
精神力の強さが称賛モノでした。
(これは私の勝手な憶測ですが・・・。競争倍率374倍のSKEのオーディションに受かった経験があるから、受験でもどうにかなるはずと心の奥底で考えていたのかもしれませんね)
学習量に伴って学力がグングン上がっていく
学校が無い日は予備校に10時間以上カンヅメだった菅さん。
英語は毎朝30分音読したり、テスト直前に見るノートを手書きで作ったり、予備校からのアドバイスもかなり忠実に守っていました。
模試の結果も時期ごとに公開されているのですが、学力の成長っぷりが凄まじく、名古屋大の合格基準点にジワジワ近づいていきます!
「合格基準点とのおっかけっこ」を楽しんでいる感がどこかありましたね✨
受験勉強を一緒にロールプレイングしている感覚になりましたし、凄まじい学力推移がまるで自分事のようで嬉しくなりました(´。✪ω✪。 ` )
そして高校3年の夏頃にはなんと、京大受験者と肩を並べる程の学力レベルになっていました!凄いですよねこれはッ!
少しでも勉強時間を作るために「女の子」を一旦セーブ
二種類のトレーナーだけ!
シャンプーの後に髪を乾かす時間がもったいない・・・(中略)・・私は襟足が見える長さまで、髪をバッサリと切った
いくら受験生だからって元アイドルがそんなことしちゃうー!? って感じですよね💦
でも私が一番衝撃だったのは、お年頃の女の子がスマホからガラケーに買い替えていた点です。
スマホでLINEやツイッターやネットサーフィンをする時間が受験勉強の敵だと気付いて手を打ったそうですけど、なかなか思い切ってますよね!
(私もスキマ時間の使い方を見直したことならありますけど、さすがにここまでは出来なかったです・・・)
暖かい家族愛
わからないところは理系の父と兄に聞いた。父親は仕事から帰ってきた後や、朝寝ているところを起こしても、嫌な顔をしないで教えてくれた。
私はトイレがすごく近い体質だったので、母は模試のたびに、水分量が少ない弁当を用意してくれた。
↑これらはほんの一部です。菅さんの受験勉強がほとんどほとんど家族態勢になっていて、そこから家族の絆の深さをひしひしと感じました。
私的に特に心に残ったのは、お父様との関係です。アイドルを辞めて大学進学を決心するまでの一番の相談相手はお父様で、「目指すは名古屋大学!」と半分ノリで決めたのもお父様との会話からだったそう。
予備校選びから成績管理までお父様が徹底していたらしく、もはや親子を超えた良きパートナーやん!と思いました😳
菅さんにとってご家族からの支えは、とてもいいモチベーションになったのかと思います。
(学生時代は「勉強は個人プレイ」と信じきっていた私。何て冷え切った考え方だったんだー・・・😧ってなりました)
引き寄せた現役合格に読者も「ヤッタァ!」
この作品は結果的に名古屋大学に現役合格したからこそのサクセスストーリーですが、受験本番は決して成功談だけではなく、予想外の数々の失敗からけっこうイジけてしまったようです💦
名古屋大学の二次試験では
数学を終えて、国語を受けずに帰ろうと思った。
というように、勉強で完璧主義だったはずの菅さんにも人間らしいルーズな面もちらほらあり、共感できるところも多かったです。
(でも出題内容とかどの問題がどう難しかったかとか細かいところまでよく覚えているからやはりこの方は学業が体質的に向いているんだな、と思いました)
それでも何だかんだ合格をたたき出したのは、努力の成果だけでなく、“引き寄せ”だったように個人的には見えました。
だってアイドル卒業後の生活軸が常に「名古屋大学合格」でしたもん!(←読者も自信を持って言えます😁)
合格記念に名古屋大学で制服姿で撮影された写真を見て、私もすごく幸せな気持ちになりました。
非常に限られた時間での見事な大勝利、本当に凄いです!
おめでとうございます゚*。☆ヾ(´∀`)(´∀`)ノ☆。*゚
受験戦記全体から感じたこと、学んだこと
勉強が楽しくてしょうがない
これは執筆用の綺麗ごとではなく、元アイドルの菅さんにとっての本心です。
アイドルの人気は顔・歌・ダンス・キャラという不特定な要素が多い中、どの方向にどう頑張って良いのか分からない。だけど、勉強はかなり単純で、やったぶんだけ伸びる。
このようなアイドル経験者独自の考え方こそが彼女の強みだと、自覚していたようです✨
目の前のことに常に全力だった菅さんのイメージは、卒業公演の最後に歌った曲「強き者よ」という歌そのまんまです。
SKE48のオーディションではダンスが苦手な子にダンスを教えてあげたり、予備校では同級生と互いのモチベーションアップのために得点争いをして切磋琢磨し合ったり・・・。
当時のSKE48のメンバーにも、予備校の受験仲間にも、彼女が与えた影響力は非常に大きかったのではないでしょうか。
また、私自身は学生時代にいかに無駄な時間を過ごしていたのかを思い出して反省させられました。
特に夢を持っている訳でもなく、「自分が入れる偏差値の学校」でボーっと過ごしていて、勉強はいつもその場しのぎ。
勉強じゃなくとも菅さんみたいに何かしら困難なことに挑戦してみても良かったんじゃないかな?と思いました。
つまり、出来れば高校生のときにこの本に出会いたかったです:;(∩´﹏`∩);:
菅なな子さんの大学生活編が気になる方は、この本をチェック!
こちらの本(↓)に、AKBグループ卒業生の一人として、大学生になった頃の彼女のことが載っています。
「アイドル、やめました。 AKB48のセカンドキャリア」
菅さんは高校生時代がかなりドタバタだったから大学生活は自由に楽しんでほしいな・・・と思っていたのですが、かなり有意義に過ごされていたようです。
というわけで、セカンドキャリアの書評も頑張って書こうと思っています👍
【追記】書きました↓↓
読んで下さると嬉しいです💖
受験戦記で学んだオタク女から、最後に
以上。
たまに私のどうでもいい過去語りを交えたレビューでしたが、読んで下さり有難うございましたm(__)m
この本を読んでいくうちに野心がみるみる沸いてきて「自分ももっともっと頑張りたい!」と思った読者の方も多いのではないでしょうか?
受験に限らず、強い意志を持って物事に取り組む方の励みになりそうな一冊だと思います。
ちなみに私は英語に対するモチベーションが風化しつつあったので、勉強再スタートへの良い刺激になりました💦
電車の中で英語を聞くのもしばらく最近放棄してたなぁ~~~
受験戦記。
「青春」を我慢して夢に向かって突き進む不屈の努力、これもこれとて「青春」ですよな。
それでは、ごきげんよう💖