宮部みゆきの「地下街の雨」を読んだ感想。多彩な短編小説です!

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ハローこんにちは。

小説好きの尾宅野リッカです。

「色んなジャンルの短編小説を読みかじりたい!」 という気分になる時ってありません?😁

そんな方(あんまいないかも!?)にオススメしたい本がこちらです。

「地下街の雨」

宮部みゆき先生の短編集✨

大学生の時に読んで、心の底から楽しいと思えた作品なのです。

一回古本屋に売ったのですが、大人になってから「また読みたい!」ってなったので再購入しちゃいました(笑)

表題作品の「地下街の雨」を含む全7話編成

  • ほっこり系
  • ミステリー
  • ホラー

などのジャンルがランダムに楽しめます(≧▽≦)

どんでん返しアリの話もあって、

リッカ
「世にも奇妙な物語みたいで面白い」と評価する方も多いですよ💕

中でも特に心に残ったのは、第一話の「地下街の雨」ですね。最後の展開が予想範囲外で、すごくいい話でした。

というわけで、ご紹介しますね♬

プランク
今のところ電子版は無いみたいです💦

第一話「地下街の雨」について

あらすじ

恋人と幸せ絶頂の主人公・麻子。

そんな麻子は、一年半前に振り回された「あの女」に駅の中で偶然再会します。

すると「あの女」は、かつて麻子に近づいた本当の目的を明かしていき・・・。

実は、彼女との間に起こった出来事は、今の麻子の幸せと意外な繋がりを持っていたのです!

因縁の「あの女」の正体とは?!

感想

かれこれ二年前。当時の婚約者に浮気をされ、結婚二週間前に破談になるという辛い過去を持つ麻子。深い傷を負い、会社を辞め、駅地下のカフェでアルバイトに明け暮れていました。

心を閉ざして機械のように働く麻子の心情表現が細かく、まるで自分ごとのように思えてきて引き込まれましたね。

麻子のバイト先に毎日カフェオレを飲みに現れる「あの女」の描かれ方も淋しげで秀逸。自分は世界一不幸だと落ち込んだことのある方ならつい感情輸入しちゃいます。

次第に麻子と打ち解けていく「あの女」。関わっていくうちに、素顔はとんでもない恋愛モンスターだったと判明していき、超ハラハラ。

過去に愛人を名乗って社長の妻を脅していたり、失恋に荒れ狂ってグラスを割ったり・・・。

「あの女」のイメージ

(゚Д゚;) (゚Д゚;) (゚Д゚;) (゚Д゚;)

ドロドロの悪女モノ作品だと思いきや、実は違いました!

リッカ
あら!そういうことだったのかー!

と大学生の頃の私、見事に騙されましたね😅

ミステリアスな雰囲気をまといながらも最後は「今の幸せ」を尊く感じられる、ほっこりストーリーでした♪

第二話以降の同時収録作品もご紹介

第一話「地下街の雨」に続いて同時収録されている残りの話も、とても魅力的です✨

「いや、私は短編集のランダムさを楽しみたいんですけど」と言う方は、読まずにスルーして下さいm(__)m

第二話 決して見えない

深夜のタクシー乗り場で居合わせた、初老のおじさん。

自分語りの尽きない面倒くさい人なのですが、実は、主人公の「最悪の運命の相手」でした。

出会ってしまったが最後!

リッカ
いかにも短編ホラーじゃん💦

と思いきや、じっくり読んでみると2通りの解釈ができる。そんなお話です。

第三話 不文律

埠頭からの死のダイビング

一家四人ごと海中へ 無理心中の疑い

死んだ一家の知人へのインタビュー形式で繰り広げられるミステリーです。

宮部先生の傑作「理由」と似ているので、ファンは100%反応します(笑)

事件発生の経緯は取材から見えてはくるのですが、あくまでも推測止まりで結局謎。

やっぱり家族の事情は家族にしか分からないんだよね😓と思えました。

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宮部みゆきの「理由」を読んだ感想。風変りで面白いミステリー小説でした。

2022/05/05(木)

第四話 混線

固定電話のイメージ

今となっては馴染みの薄い固定電話にまつわるホラーです。イタズラ電話を繰り替えすストーカーの末路が描かれています。

グロテスクな場面が長いのが少し気になりましたが、誰もが一度は感じたことのある「固定電話の世界の得体の知れなさ」が恐く描かれていました。

第五話 勝ち逃げ

堅い独身女教師としての生涯を終えた、叔母の勝子。

自宅ポストには何十年も前に書かれた手紙が最近になって届けられていて、一族は、彼女の人物像からは想像できないような悲恋の過去を知ることになります。

が個人的には、姪に色目を使う義理の叔父が気持ち悪すぎてそっちの方が記憶に残りました(←そこ💧)

リッカ
本文から酒臭さが伝わってきてオェ~ッ!です

第六話 ムクロバラ

巡査部長の主人公が、不運の元殺人者の妄想の聞き手になっているうちに、自分も精神状態が崩壊していくというお話。

どこまでが現実でどこからが妄想なのか分からないのが恐かったです🥶

(心身に異常を感じたら早く病院に行った方が良いですよ!)

7作品の中では一番「世にも奇妙な物語」に近いと思います。

第七話 さよなら、キリハラさん

家の中から全ての音が消えた・・・!?

超常現象に困惑する一家の前に突如現れたのは、キリハラと名乗る不思議なおじさんです。

「銀河系共和国の元老院から来ました」と言うので

リッカ
SFキターーー!!

と思いきや、最後の種明かしが超想定外でした!

家族の在り方についてしんみりと考えさせられる最終話です。

宮部みゆき先生の短編集に魅せられたオタク女から、最後に

以上。

「短編小説を読みたい!」と言う方に推薦したい一冊のご紹介でした。

ほっこり話あり。ホラーあり。ミステリーあり。

プランク
第一話の「地下街の雨」を筆頭に、どの話も面白いよ♬

それにしても、宮部先生は本当に読者の騙し方(もちろん良い意味で)が本当にうまい!

「先生のもっと色んな作品を読みたい!」ってなりますもん🥺

こうして私のようなファンが増えていくのでしょうね。

奇想天外な結末にまた驚かされたいです。

それでは、ごきげんよう💖☔

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オーディブルで時代ホラー小説を「聴いた」ら最高に恐かった。古風な演出が最高!

2021/11/27(土)

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